フワリちゃんの絵本『アスペルガーの心(1)(2)』 (2/3)

特に、私が読んでいて「あっ!」と思ったのは、パニックダイジテンの中の、
私は人から借りるのは、少しいや。「借りたものを壊したらどうしよう…」「失礼になったらどうしよう…」と不安になる。(P7)
という一節でした。

私も同じで、「自分が借りている間は、相手は待っていないといけない(作業できない)から、迷惑をかけてしまう…」とかいう罪悪感が大きくて、「貸して」と言い出せなくて、先生が気づくまで黙って座っていたり…ということがよくありました。

けれど、こういう「心」は気付いてもらえず、周囲の人には「自分のものじゃないとダメ」とか表面的な部分だけが強調されて「わがままな人」という誤解を受けてしまうことが多くあるように思います。 こういうことが「アスペルガー症候群には心がない」と言われる原因なのかなぁと思いました。フワリちゃんの絵本の言葉のように、
「アスペルガー症候群に心がない。」という人がいますが、アスペルガー症候群には心があります。(アスペルガーの心(1) P30)ですね。

アスペルガー症候群の人が周囲に理解してもらうためには、「どうしてそういう行動になったのか」を、相手にうまく説明できる力が必要なのかもしれませんね。

フワリちゃんは、小学校3年生の時に自分がアスペルガー症候群であることを聞いたとき、どんな風に感じましたか?

可能性が無限に広がった気がしました。

うーん!すごいですね!
私もそう思います。アスペルガー症候群であるということで、「普通」という枠に縛られる必要がなくなりますもんね。これは、見方を変えれば、「普通」という枠の外側に広がる「無限の可能性」に気づくことができるということ。これって、すごいことですよね。

もし、今のフワリちゃんから、小学校3年生の時のフワリちゃんにアスペルガー症候群のことを伝えるとしたら、どんな風に伝えたいですか?

アスペルガーは『ちょっと変わった素敵な人たち』なんだよ。

フワリちゃんのようなお姉さんから、そんな風に伝えてもらえたら、みんな安心できそうですね。

もし、今、フワリちゃんが大人だったら、アスペルガー症候群の子供たちにどんなことをしてあげたいですか?

笑わせたいです。小さな子供の笑顔が大好きなんで。

いろいろな面でつらいことが多くて笑顔になれない…って発達障害の子供も多いのかな。そんな子供たちが、いつも笑顔でいられる世界になるといいですね。
きっと、フワリちゃんの絵本が子供たちを笑顔にしてくれると思いますよ!

フワリちゃんは大人になったら、どんなことがしたいですか?(仕事でも、趣味でも、なんでもいいですよ。)

アスペルガーの子供の為の学校を作りたいです。その為に、絵本のお金などを貯金しています。

発達障害の子供がイキイキと学べる学校が増えてほしいですね。フワリちゃんが作った学校なら、「普通」に縛られずに無限の可能性を自由に追い求められる、そんな学校になりそう!先生も発達障害の人を雇ってもらえると嬉しいなぁ。

私が塾の講師をしていた頃、私には、”明らかに”キラキラと輝いて見える才能が、他の先生には全く見えてないってことが、不思議で不思議でしかたがなかった。今考えると、私にキラキラ輝いて見えたのは発達障害系の子供たちだったように思うんですよね。

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