インクルージョン社会を目指して一緒に走ろう! Run4u (1/3)

特集PickUpでは、発達障害に関するさまざまな取り組みやネイティブ(当事者)の活動を紹介しています。
今回は、発達障がいのお子さんをもつ親御さんが中心となって活動されている Run4u(ランフォーユー)について、南雲さんにお話を伺いました!

まずは、「Run4u」の簡単な紹介をお願いします!
(会の名前、活動地域、会の方針や基本的な考え方、運営者、参加対象者など)

こんにちは!ありがとうございます。それでは、Run4uについて簡単にご紹介させて頂きます。

Run4uは、インクルージョン社会の実現を目指して「走る」人々の集まりです。「インクルージョン社会」とは、障がい者も健常者も区別無く、みんなが生き生きと豊かに暮らせる社会のこと。私たちRun4uは、自閉症、発達障がい児・者をはじめとした、障がいのある方の親が中心となり、「お揃いのメッセージ入りTシャツで全国のマラソン大会に登場し、走る」というシンプルでユニークな方法で、このメッセージを伝えようとしています。

現在、Run4uには日本全国、そしてアメリカ、オランダ、シンガポール等の海外も含め、220名を超えるメンバーが所属し、障がいのある子どもを持つお父さん・お母さんのみならず、趣旨に賛同したランニング愛好者や学生さんまで、様々なバックグラウンドを持つ人々が交流するプラットフォームとなっています。

活動目的は、以下の通りです。

  1. 走って健康を維持・向上しましょう!
  2. 発達障害に関する理解と支援を求めるメッセージ付きのTシャツを着て走り、社会にメッセージを発信しましょう!
  3. 障害のあるなしに拘わらず、誰もが生き生きと輝き、豊かに暮らせる社会、つまりインクルージョン社会の実現をめざしましょう!
  4. 頑張りすぎず、マイペースで楽しく走りましょう!

お金は一切頂いておりませんが、50の協賛団体があり、彼らのロゴをTシャツの背中に印刷して「走る宣伝マン」のようなこともやっています(笑)。それを含めてRun4uのコンセプトや活動内容は、ホームページとブログにアップしていますので、ぜひご覧になって下さいね。


■公式ホームページ
(URL: http://www.run4u.jp/index.html)
■ブログ(URL: http://run4uproject.blog.fc2.com/)

どのようなきっかけで「Run4u」の活動をはじめられたのでしょうか?

この活動の発端となったのは、私が仕事の都合で家族と共に3年間、サンフランシスコに滞在したときの経験です。私の長男は自閉症なのですが、そこで「e-Soccer」に出会いました。e-Soccerは、障がい児も健常児も一緒に楽しむサッカープログラムで、私はそのコーチを務めることになったのです。

e-Soccerを通じて、他人の子どもも含め、子どもたちが成長することの喜びを実感すると共に、母親だけではなく、地域や息子のために「父親にも役割がある」と感じました。その後、障がい者をテーマにした日本映画の上映会を開いたこともあり、日本に帰っても、地域に暮らし社会に役に立つことをやりたいと思うようになりました。

知人には「日本でe-Soccerをやってほしい」と言われたのですが、自分の仕事も忙しく、サッカープログラムをやるのはいろいろとハードルが高いと感じました。でも、e-Soccerの「障がい者と健常者が一緒にやるのが大事なんだ」というコンセプトを、趣味のランニングを通しても伝えられるのではないかと考えたのです。

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