第2回 相手があっての支援だと思うけど…(2/2)

それもこれも、すべては相手があっての話。
「発達の人は・・・」「自閉症の人は・・・」「知的の人は・・・」と括ってみるのは、あくまでも、目の前にいる人と向き合うためのもの。
目の前の人たちは決して一括りにはできず、支援者である私の想像をはるかに超えるところにいるから、決してわかった風に支援できないと思うのです。

でも、逆に開き直って「解らないから支援する」事に務めると、どこか自らが知らず知らずのうちに凝り固まっている想いが解けて(溶けて)いく感覚が生まれます。

当事者の事を「こだわりの人」と称する人がいるけど、実は私自身が世間の常識や価値観にこだわり相手を変えようとしている。そして無意識にこだわる常識や価値観が私自身をしんどい想いにさせている。
それが溶けていく実感を様々な人との付き合いの中で得ていく事が、支援の醍醐味であるとも思っている私。
連載2回目にして、泣きの入ったコラムで申し訳ないですが、そんな私のコラム3回目に続きます。(たぶん)

過去の記事

プロフィール

岩ちゃん
(「岩ちゃん」さんとは言わないでね)

年齢:1963年 大阪産
現在:東京都在住
仕事:たこの木クラブ代表

たこの木クラブって何?

東京の端っこの方で活動しているちっちゃな市民団体です。1987年に誕生しました。

「地域でともに生きる」事をめざし、発足当初は「子ども達どうしの関係づくり」をテーマに、出会いの場としての子ども会や子ども達の日常である学校にこだわり活動してきました。
2000年あたりからは、障がい故に取り残されていく子ども達(青年たち)の課題として、進学・就労・自立生活といった様々な場面での支援を担っています。

「支援者」と言えば聞こえは良いのですが、「知的」とか「発達」といった障害名や専門性に疎く、長年付き合ってきた子ども達のほとんどが実は「自閉症」という領域にいる人たちである事を最近になって知ったほどです。
又、重度と呼ばれる人たちが多いため「自閉症」という人は皆、療育手帳が取れるものと思っていたまったくのど素人です。
でも、専門的な事はまったくわかりませんが、目の前にいる人たちと向き合い、今そして将来に渡り「誰もが地域で暮らし続ける」ために必要となる課題を日々悶々と模索しつつける事には変な自信を持っている私です。

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知的障害/自閉の人たちの自立生活と支援
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