第3回 性格からみた「そのまま」の自分 その1 (参考資料1/3)

【参考資料】性格類型

バイオエナジェティックス(ボディサイコセラピーの一種)のアレクサンダー・ローエンによる性格類型です。

I.分裂質性格

  1. 固有の葛藤 <「存在」対「欲求」>の葛藤
  2. 奪われた権利 「存在する権利」=存在することと見ることの経験の剥奪
  3. 基本的な信念 「親密さを求める欲求を表現すると、自分の存在が脅かされる」。存在を確保するために、考え方を条件付けして次のようになります。「私は親密さを必要としなければ、存在できる」。
  4. 性格形成のおよその年齢 胎生期から生後3ヶ月。
  5. 身体的特徴 たいていの場合、身体は貧弱で、萎縮しています。ただし、パラノイア(秩序立った妄想)的要素がある場合、恰幅がよいです。主な緊張部位は、頭蓋骨の基底部、肩関節、脚関節、骨盤の関節、横隔膜の周辺です。横隔膜の周辺の緊張はきわめてきついです。関節の極端な硬さか、過剰な柔らかさがみられます。
  6. 典型的な幻想 彼は人間として拒絶されたと感じています。 この拒絶に対しての補償的反応は、自分自身を優れたものと見なすことでした。 つまり、「自分は変装した王子であり、現実の父母の子供ではない」と思い込みます。中には「養子だ」と思い込む例もあります。

II.口唇期性格

  1. 固有の葛藤 <「欲求」対「独立・自立」>の葛藤
  2. 奪われた権利 「安全の中にいる権利」=持つことと味わう経験の剥奪
  3. 基本的な信念 「自立したら、一切の支持と暖かさの欲求を諦めなければならない」。しかしこの発言は彼を依存的な状態に留まらせます。なので、次のような変換がほどこされます。「自分が自立していない限り、欲求を表現できる」。
  4. 性格形成のおよその年齢 生後1ヶ月から1.5歳
  5. 身体的特徴 細長い体形、又は体重過多になる傾向があります。分裂質と違って、強く萎縮していません。筋肉は発達不足けれど、筋張っていません。呼吸が浅いです。
  6. 典型的な幻想 受けた心理的外傷は、自分の欲求を主張する権利の喪失と、そのことが原因による身体の満たされない状態です。 結果として発達する幻想は、「十分に充電され、自由に使えるエネルギーや感情に満たされている」というイメージです。なので高揚状態になると興奮して喋り出し、思いや考えを吐き出します。話すことで「十分に人々の注目の的になること」、これが彼の自我理想です。ですが、彼はこの状態を維持するエネルギーがありませんから、ついに高揚感も幻想も底を突いて、もうひとつの典型的な状態である「抑鬱状態」に陥ります。

プロフィール

あらきまさし (まぁ。)

高機能広汎性発達障害の当事者。
1994年立命館大学法学部卒業。2001年10月から心理カウンセリングのトレーニングを始める。その頃から心身体験型のワークに出会い、特にゲシュタルトセラピー、フォーカシング、ブレスワーク、心身統合心理療法(ボディサイコセラピー)などを取り入れて学ぶ。
その後、京都府内の精神保健福祉センターにてボディワーク講師のアシスタントを務めたり、KNCにてファシリテーター研修を開始。エンカウンターグループDOの世話人を務めている。
2010年11月に高機能広汎性発達障害の確定診断が降りる。2011年から発達障害当事者グループ「グループそのまま」を主催。
2012年現在は、アルバイト等をしながら、心理カウンセリングやグループワークを行っている。
「珈琲や生クリーム、プリン、豆腐などをこよなく愛してます。けっこう、へろへろしながら自分にできそうなことを行ってます。これからもよろしくです^^」
ブログ
ブログ 発達障害でもなりたいものになれるさ
当事者会
発達障害当事者グループ グループそのまま
ワークショップ
ワークス SHISAMA
協力:宮崎礼子
KC心理・家族相談室
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