第3回 性格からみた「そのまま」の自分 その1 (参考資料2/3)

III.精神病型性格

  1. 固有の葛藤 <「独立・自立」対「親密さ」>の葛藤
  2. 奪われた権利 「自由でいる権利」=他者の欲求に従属していない経験の剥奪
  3. 基本的な信念 彼は、口唇期立場の人に対して、コントロールや誘惑する親になろうとします。このようにして人をコントロールし続けることによってある程度の親密さを許すことができます。そして次のように変換されます。「あなたは私を尊敬する限り、私に近づくことができる」。「私は近づきたい」と言う代わりに「あなたが近づくことができる」というところに、精神病的要素があります。
  4. 性格形成のおよその年齢 生後8ヶ月から2.5歳
  5. 身体的特徴 このタイプの人は、上半身に不釣り合いな発達をしています。下半身は比較的ほっそりしています。横隔膜に痙攣を持っています。目と後頭部を含む視覚を司る部位に著しい緊張があります。口唇部といってもいい頭蓋骨の底辺部に深刻な緊張があり、吸う衝動の禁止を表しています。
  6. 典型的な幻想 彼は力(力・富・誘惑的な能力)にまつわる幻想を抱きます。つまり、ひそかに自分は力を持っていて、それが最も重要だと思い込むのです。そうした幻想は誘惑的だったり操作的だった親の手にかかり、無力感や非力感を味わった経験の埋め合わせです。しかし、心の中でこの幻想を満たすためには、自分自身を富と力を持った人間として持ちこたえなければならなくなります。彼が実際に力を獲得すると危険な状況が発生します。実際の力と権力者としての自分自身の区別がつかなくなる為です。

IV.被虐的性格

  1. 固有の葛藤 <「親密さ」対「自由」>の葛藤
  2. 奪われた権利 「独立する権利」=行為することと作ることの経験の剥奪
  3. 基本的な信念 愛や親密さと、自由との間に葛藤があるので、「私が自由なら、誰も私を愛さないだろう」となります。なので愛や親密さを確保するために、「私があなたのいい子になれば、あなたは私を愛してくれるでしょう」に変換されます。
  4. 性格形成のおよその年齢 2歳から4歳。
  5. 身体的特徴 背の低い、分厚い、筋肉質の身体が典型です。骨盤が前につき出していて、おしりを内側に引っ込めたようなスタイルになります。
  6. 典型的な幻想 彼らはみな、劣等感を持っています。子供のころ、侮辱されたり、自尊心を傷つけられたりしたけど、心の中では自分自身を他の人より優れていると思っています。自分より高い地位にある人々にたいして、心の中では軽蔑感を持っています。

プロフィール

あらきまさし (まぁ。)

高機能広汎性発達障害の当事者。
1994年立命館大学法学部卒業。2001年10月から心理カウンセリングのトレーニングを始める。その頃から心身体験型のワークに出会い、特にゲシュタルトセラピー、フォーカシング、ブレスワーク、心身統合心理療法(ボディサイコセラピー)などを取り入れて学ぶ。
その後、京都府内の精神保健福祉センターにてボディワーク講師のアシスタントを務めたり、KNCにてファシリテーター研修を開始。エンカウンターグループDOの世話人を務めている。
2010年11月に高機能広汎性発達障害の確定診断が降りる。2011年から発達障害当事者グループ「グループそのまま」を主催。
2012年現在は、アルバイト等をしながら、心理カウンセリングやグループワークを行っている。
「珈琲や生クリーム、プリン、豆腐などをこよなく愛してます。けっこう、へろへろしながら自分にできそうなことを行ってます。これからもよろしくです^^」
ブログ
ブログ 発達障害でもなりたいものになれるさ
当事者会
発達障害当事者グループ グループそのまま
ワークショップ
ワークス SHISAMA
協力:宮崎礼子
KC心理・家族相談室
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