第1回
知能検査・発達検査からみた「そのまま」の自分 (1/3)
はじめに
自己受容のために
今回から6回シリーズでコラムを担当させていただきます、あらき(まぁ。)です。
「そのまま」ってどういう事なんだろう?
そんな疑問に応えていければ嬉しいです。応えていく中で、例えば、障害特性、性格、対人関係、対人スキル(技術)と言ういろんな側面から自分を眺めていき、そして自分を知る事に繋がっていったり、何かのヒントになればいいなと私は思っています。そして自分を受け入れていく(自己受容)ために役立てればいいなと思っています。
気持ちを持った私たち
発達障害は脳の障害であって、定型(発達障害ではない)の人に比べれば、出来る事と出来ない事の間に極端な差があります。
つまり、発達障害の私たちは、一方ではとても優れた能力を発揮出来るものの、もう一方では大変能力を発揮するのが難しい面があるのです。
そうした能力の差があるため、私たちは定型の人の感覚を理解するのが難しく感じるし、また、定型の人からも私たちを理解し辛くさせています。しかし、発達障害の人も定型の人も同じように感情を持ち、痛みを感じる生きた人間である事はなんら変わりありません。
性格や二次障害
また、発達障害の私たちの問題や特性は、一般社会で理解されないことが多く、そのために私たちは生き辛さを感じている場合が多くあります。その結果、鬱や双極性障害、人格障害などの二次障害を引き起こしたりする場合もあります。
また、「耐え忍ばなければならない」とか「感情を感じてはいけない」「注目されないと満たされない。生きて行けない」など、子どもの頃から今までの人生を生き抜いて行くために「防衛的な性格(性格の鎧)」を身に付けることで対人関係をなんとか乗り切ってきた方も多くいます。
しかし、もう、今は二次障害は必要ありません。また、「防衛的な性格」も必要ないかもしれません。子供のころや大人になってから身に付けた二次障害や「防衛的な性格」を取り除き、新たな生き方を身に付ければ、はるかに生きやすい人生が訪れると確信しています。