第3回
デザイン事務所での仕事(アシスタント時代) (1/3)

一般的には あまり知られていないと思いますが、グラフィックデザイナーの業界は3年経験くらいまでは「中見習い」と呼ばれます。
いわゆるアシスタントですね。就職雑誌の求人では グラフィックデザイナー募集の場合、「経験者(3年以上)募集」と書いてあることが多いです。
とりあえず 3年経験があれば 一通りは出来るでしょう〜、プロって言っても良いでしょうということなんですね。

専門学校で 2年勉強したからと言って、やはり学生さんの課題と仕事は 全くペースが違います。最初は全く 役に立たない状態の人が多いです。(個人差が大きいのですが)

私がデザイン事務所 入社後 初めてした仕事は「自分の名刺作り」。
肩書は「アシスタントデザイナー」
これがなかなか 進まないんですよ(笑)
書体はどれにするか。文字の大きさはどうするか。

バランスはこれでいいのかな〜?紙はどれにしよう?
今のようにパソコンでレイアウト出来ないので、出来上がりは頭の中で 想像するしかないんですね。結局 1日かかってデザインしたっけなぁ。

アシスタントの仕事って 最初は雑用ばかり。
原稿の受け渡しや 文房具の買い出し、コピーの他、お客様にお茶を出したり、洗い物したり。

一番苦手だったのが 電話の応対。
私は耳から聞いた情報を正しく聞き取りメモにまとめるのが 大の苦手。
電話番号を書き間違えたり 担当者のお名前を間違えたり。
あまりにも頻繁に間違うので、先輩が 取引先の名前、担当者名、電話番号を一覧表にしてくださいました。

今のようにパソコンメールでのやり取りではなく、電話かファックスの時代。
間違い電話や ファックス送信ミスなんかもよくしたなぁ〜^^;
専門学校の時には 成績が良くっても、仕事になると こんなに自分は出来が悪いんだ…とよく落ち込みました。

プロフィール

くすのきゆり
兵庫県出身。兵庫県在住。
デザイン専門学校在学中に二科展入選。
専門学校卒業後は、イラストレーター、グラフィックデザイナーとして、デザイン事務所、広告代理店制作部に勤務。
本や教材の挿絵、ポスター、雑誌の表紙、イラスト、ロゴマーク作成、パンフレット、チラシなどグラフィックデザイン全般を手掛ける。
結婚、出産で いったん現場を退くものの、現在は、発達障害の啓発活動の傍ら、フリーのイラストレーター兼グラフィックデザイナーとしてとして活動中。
色鉛筆画が得意。
LDの人にも読みやすいグラフィックデザインを心がけています。
プライベートでは 二人の子どもの発達障害の診断までの過程で、私自身もその
傾向が強い事に気づく。
心療内科にて「物忘れ・衝動性・不注意は薬の副作用やうつ病の症状ではなく、
持って生まれた特性でしょう。脳のほんの少しの機能障害です」と言われるもの
の、専門病院での診断は受けていない。
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