第2回 特徴?個性? (2/2)
もうひとつ、たんたんの目が急に合いにくくなった2歳頃、砂をシャラシャラ落とす遊びをひたすらくり返すたんたんのとなりで、まったく同じことをしてみた。砂の何を楽しんでいるのかな?どこに惹かれているのかな?という好奇心からの行動だったのだけど、となりで延々と砂をシャラシャラする母の姿に、それまで砂しか見ていなかったたんたんが「え?!」とまんまるの目でこちらを向いてくれたのだ。鳩が豆鉄砲をくらったようなびっくり顔は、今でもはっきりと思い出せる。たんたんのアンテナと母のアンテナが、ビビッと交信した記念すべき瞬間(笑)こういう「おぉ!」の瞬間が、障害児育児のクセになる幸せ(中毒性あり!)だと思う。
「郷に入れば郷に従え」というように、相手を理解したいと思ったら、ちょっとあちらの世界にお邪魔してみるのもいいかもしれない。ついついこちらの世界に引き戻そうとしたり、こちらの基準に合わせようとしてしまいがちだけど、よくわからなくても、まずはいっしょにやってみる。同じ高さで物を見てみる。「いっしょ」は仲良くなる第一歩かもしれないね。
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- 第2回 特徴?個性? (2012-06-23)