第4回 性格からみた「そのまま」の自分 その2 (4/6)
(被虐的性格)防衛パターンと生き辛くさせて問題になる点
このタイプの人は、『私は他者からのコントロールを受けやすい』とか『私は他者から誤解されやすく、真価を認めてもらえない』という自分に対する信念があります。 他者についての信念では、『人はみな、強く、要求ばかりしてくる』『人はみな、私に無理な期待ばかり押し付ける』『周囲の人は、私を放っておくべきだ』と思っているところがあります。 そして、特に発達した防衛パターンは、[協力的なそぶりを見せる][自己主張、対決、直接的な拒否をしない][他者からコントロールされることに対して、受動的に抵抗する][他者の期待に応えない、といったやり方で抵抗する]ことです。 困難に感じる未発達な部分は、〈真に協力する〉〈自他に対して妥当な責任を負う〉〈対人関係の問題を自己主張という率直なやり方で解決する〉ことです。
硬直型性格
硬直型性格ってどんなの?
パーソナリティが、堅苦しく保とうとする傾向があり、防衛的で硬直を伴うことが多い場合、それを硬直型性格と呼びます。 硬直型性格には2種類あります。一つは、強迫性タイプ。もう一つはヒステリー性タイプです(ヒステリー性タイプについては、分裂質性格の回避型とか、硬直型性格とか説によってまちまちです。ここでは、便宜上、硬直型性格に入れています)。 強迫性タイプの場合は、極端に合理性や機能性のみを追及して、堅苦しく窮屈な行動をしたり、強迫的に過剰な行動に駆り立てられるという特徴を持っています。 ワーカホリックも、野心家で競争心が強い人もこのタイプの一つの側面です。 このタイプの人は、コントロールされることへの怒りと、非難されたり罰せられたりすることへの恐怖に対する葛藤をもっています。 また、感情に触れることができず、感情を合理化していたりします。言葉は感情を隠すために使われます。例えば「どう感じましたか?」と聞いても、感情を語らず、「いかにどうだったか」を説明しだすことがあります。
ヒステリー性タイプの場合、日常生活で演技のようなオーバーな言動や、注目の的にならなければストレスを感じて、自己破壊的な行動や性的誘惑行動をとったりするという特徴を持っています。 このタイプの人は、対人関係において、強い不安や激しさ、高い反応性をもっています。また、精力的でこころ温かく、直感力のある社交的な人でもあります。自己流の空想のドラマや冒険に魅せられている所もあります。興奮が病みつきになり、次から次へと危険な行為を繰り返すこともあります。情緒的にはわざとらしく大げさに映ることや、気持ちがころころ変わって見えることがあります。