第4回 性格からみた「そのまま」の自分 その2 (3/6)

(精神病型性格)防衛パターンと生き辛くさせて問題になる点

このタイプでは、『私はいつでも犠牲者になりうる。だから先に相手を犠牲にするしかない』『私は世の中の常識やルールに縛られる必要はない』という自分に対する信念があります。 他者についての信念では、『他者は私をコントロールしたり操作したり利用したりしようとする存在である』『他者はみな、私を食い物にしようとしている』と思っているところがあります。 そして、特に発達した防衛パターンは、[嘘をつく][他者を操作して利用する][他者を脅して攻撃する][衝動的に行動する]ことです。 困難に感じる未発達な部分は、〈他者に協力する〉〈社会のルールに従う〉〈自分の行動の結果について相手の立場から考える〉ことです。

被虐的性格

被虐的性格ってどんなの?

パーソナリティが、苦しみ、泣き言をいい、不平不満を持ちながらも、その状況を変えることをせず、服従したままでいるという傾向をもつ場合、それを被虐的性格と呼びます。外面的には服従的態度を見せるけれども、内面的には丁度その正反対で、深い気持ちのレベルでは、強い怒りや相手に対する否定の感情、そして相手に対する憤りや闘争心や優越感を抱いています。そしてこうした感情は、暴力的な行動となって爆発するんじゃないかという恐怖から、強く抑圧されています。 また、人によっては、道徳的な理由から被虐的行動パターンになる人もいます。その時、道徳性が「尊い何ものかのために、耐えろ」と命じているかのように感じたりするようです。また、逆に自己破壊的な行動様式にもこのパターンが当てはまります。身体に傷つけたりする人や、より良いものを期待しながら暴力的な夫と一緒に住む妻などがそうです。身体の痛みなどは色あせたものになってしまうような、ある種の理想がそこには追求されています。 これらのタイプの人には、「自分は不当に苦しまされている存在だ」とみなしている点が共通しています。自分のことを、不幸な運命だとか、前世の報いだとか、何の落ち度もないのに呪われている存在だとか、みなしています。もしくは、「これら全ての苦しみは修業や試練なのだ」と考え、必要以上に耐えて我慢し続けています。

プロフィール

あらきまさし (まぁ。)

高機能広汎性発達障害の当事者。
1994年立命館大学法学部卒業。2001年10月から心理カウンセリングのトレーニングを始める。その頃から心身体験型のワークに出会い、特にゲシュタルトセラピー、フォーカシング、ブレスワーク、心身統合心理療法(ボディサイコセラピー)などを取り入れて学ぶ。
その後、京都府内の精神保健福祉センターにてボディワーク講師のアシスタントを務めたり、KNCにてファシリテーター研修を開始。エンカウンターグループDOの世話人を務めている。
2010年11月に高機能広汎性発達障害の確定診断が降りる。2011年から発達障害当事者グループ「グループそのまま」を主催。
2012年現在は、アルバイト等をしながら、心理カウンセリングやグループワークを行っている。
「珈琲や生クリーム、プリン、豆腐などをこよなく愛してます。けっこう、へろへろしながら自分にできそうなことを行ってます。これからもよろしくです^^」
ブログ
ブログ 発達障害でもなりたいものになれるさ
当事者会
発達障害当事者グループ グループそのまま
ワークショップ
ワークス SHISAMA
協力:宮崎礼子
KC心理・家族相談室
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