第3回 性格からみた「そのまま」の自分 その1 (2/4)
情緒的健康な状態はとてもいきいきと生き、生き物らしく、生の充実感を伴って生きている状態といえます。その状態と、「防衛的な性格」な状態では、世の中の見え方が全然違って見えてきます。例えば、同じ夕日を見たとしても、感じ方が違って見えるのです。
5つの「防衛的な性格」
「防衛的な性格」には5種類あります。「分裂質性格」「口唇期性格」「精神病型性格」「被虐的性格」「硬直型性格」です。そして「防衛的な性格」の対局に「情緒的健康」があります(図1)。もし学術的な興味やそれぞれの性格の構造に興味があるようでしたら、こちら(参考:性格戦略のまとめ)をご覧願います。やや長いですが詳しく書いたページをリンクしておきます。
分裂質性格
発達障害と一番関わりがありそうな分裂質性格ってどんなの?
分裂質という言葉は分裂病(現在の統合失調症)から派生した言葉で、分裂質性格とは人格の内部に統合失調症的状態に向かう傾向がある人をさします(注・分裂質性格だからと言って、則、統合失調症になってしまうという訳ではありません)。このタイプの人は、自分という感覚が希薄で、自我が弱く、身体や感情との接触がとても損なわれている状態の人です。感情と切り離れていたりもします。つまり喜怒哀楽などの感情がほとんど自覚されないのです。
彼らはよく、明るさ、騒音、動きに尻込みする赤ん坊だったと言われます。生まれつき敏感で、神経末端が、他の人たちよりも、体表に近いかのようです。