第2回
3つ組の特性・感覚過敏からみた「そのまま」の自分 (2/3)
例えば定型の人が慣用句やたとえ話をしたことで、私たちはビックリさせられたり不快に感じたりすることがよくあります。
「まっすぐ家に帰りなさいね」と言われると、「それは不可能だ」と心の中で思ったり、「代議士が黙って筆をなめました」と言われると、なめると身体に悪そうだなぁと思ったりしてしまうことがあります。
またよく言われるのが「最近どう?」と言う言葉ですが、それだけ言われても「何」を尋ねられているのか分かりませんから、混乱することもあります。私たちは、まわりの人が聴きたがってることや言いたがってることを具体的に聞き出すスキル(技術)が必要なのかもしれません。
こだわりってどんなの?
私たちは、道順や手順、ものの場所、時間、予定などが突然変わると、不快になったり、ついていけずにパニックになったりすることがあります。
それはわがままでも何でもなく、まわりの世界に対する強い不安の表れだったりします。そのため、他の人からみると、もっと合理的な手順や道順のある場合があります。
例えば、他の人に「Aという道順の方がいいよ」と言われて初めて気づいて修正出来ることもあれば、逆に他の人から見れば不合理でも、何らかの理由から「Bでないとどうしても嫌だ」と反発することもあります。
この点は、受け入れられる時は受け入れて、受け入れられない時は、むしろ相手に分かってもらえるように説明したり工夫が必要なこともあります。
五感の過敏さと鈍感さってどんな場合があるの?
人間には触覚、味覚、聴覚、視覚、嗅覚の五感がありますが、私たちの場合は、これらの感覚がとても敏感だったり、逆にとても鈍感だったりする場合があります。
私の場合も嗅覚が敏感ですぐに乗物酔をしてしまうことがあります。電車でも車両に居る人などの匂いで乗物酔をしてしまします。その他、視覚に頼り過ぎて他の感覚を遮断してしまっている人や、聴覚が発達していて音に敏感になりストレスを強く感じている人もいらしゃいます。
感覚過敏や鈍感は、ストレスがかかると更に激しくなることがあります。対策としては、自分自身の五感に癖があることが分かったら、そんな自分が居るんだなぁと受け入れておきます。そして、できるだけストレスがかからないように対処することが望ましいように思います。