第10回
燃え尽き症候群(1/3)

前回で、私の「会社員としてのデザイナー時代」のお話が終わりました。その後、私は夫と出会い、4か月半でスピード結婚しちゃったのですが、結婚式の用意、新婚旅行の用意、そして本番が終わり、荷物の整理が終わった事から、少し心の状態が不安定になりました。

私、思春期以降、「モノを作らない時代」が全くなくてね!中学生の頃には 友人と交換日記したり 夢日記つけたりして そこからお話作ったりしていました。高校1年生からは、学校では美術部に属し その他にも友人の誘いで 「漫画サークル」3グループに所属し ひたすら3年間 漫画やイラストばっかり、描いておりました。勉強?試験前以外はあまりしませんでしたねえ。漫画描くのに忙しくって(笑)高校卒業後はデザインの専門学校に進み 漫画は卒業したものの そのまま どっぷりモノづくりの世界に入ってしまったので ものすごく久しぶりに「モノを作らなくても良い生活」がやってきてしまったのですよ。

そこで私は、何か、走り続けていた道が切れてしまったような感覚になりました。

「燃え尽き症候群」です。

生きがいだった仕事、モノ作りの生活が終わって、打ち込むものが無くなってしまった。これは、今までの人生に味わったことのない、空虚感でした。

毎日、好きでもない家事だけをする生活が長く続くうちに私はみるみる元気をなくしていきました。普段、人の様子に興味のない夫までが「最近どうしたの?元気ないね」と、心配してくれたくらいです。自分には何の価値もない、社会から取り残されてしまった、という気持ちになりました。

この時初めて、どれだけ自分が、モノ作りが好きなのかを思い知りましたね。同時に、のんびりした生活は、私には苦痛になるという事も。

「やっぱり、創作活動の無い人生なんてありえない…(┯_┯) 」という事に気が付いた私は、知人に誘っていただいた、イラストのグループ展に参加させていただきました。やっぱりイラスト描いている時の私はご機嫌で、やっと生きてる実感が出てきました♪

プロフィール

くすのきゆり
兵庫県出身。兵庫県在住。
デザイン専門学校在学中に二科展入選。
専門学校卒業後は、イラストレーター、グラフィックデザイナーとして、デザイン事務所、広告代理店制作部に勤務。
本や教材の挿絵、ポスター、雑誌の表紙、イラスト、ロゴマーク作成、パンフレット、チラシなどグラフィックデザイン全般を手掛ける。
結婚、出産で いったん現場を退くものの、現在は、発達障害の啓発活動の傍ら、フリーのイラストレーター兼グラフィックデザイナーとしてとして活動中。
色鉛筆画が得意。
LDの人にも読みやすいグラフィックデザインを心がけています。
プライベートでは 二人の子どもの発達障害の診断までの過程で、私自身もその
傾向が強い事に気づく。
心療内科にて「物忘れ・衝動性・不注意は薬の副作用やうつ病の症状ではなく、
持って生まれた特性でしょう。脳のほんの少しの機能障害です」と言われるもの
の、専門病院での診断は受けていない。
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