第5回 広告代理店時代 色と細部へのこだわり (2/2)

私、この朱色っぽい赤が 嫌でね〜。
つい「マゼンダ100%+イエロー80%」の赤にしちゃうのよね。
イエローを少し控えめにするだけで、さわやかさが出る様な気がしてね。 でも、ここの広告代理店の制作部では「金赤嫌い」は、私だけでした。

書きだすとキリがないんだけど、シアンとイエローだけで作れる緑に、わざわざもう一色、マゼンダも少しだけ入れたりして
「くすのきさん ここ2色でええやん。なんで3色にするの〜」
って 印刷屋さんに嫌がられてたっけなあ(笑)
黙って、2色で仕上がってできてきたりすることもありました………
黒1色で良さそうな文字の部分が「目に痛い」とか言って 濃い茶色(4色使うの)に指示したこともあったっけ^^;
自分が印刷屋さんだったら、すっごく面倒な作業だったと思います。

今考えると、私の目は、感覚過敏があって 「どぎつい色」が「目に刺さる様な痛さ」を感じていたんですよね。 だから、一般の人から見ると、少し「ソフトな色合い」のカラーになっていたのでしょう。 こういう、デザイナーの色の好みの裏側にも、案外、発達障害の特性が出てるんでしょうね^^

色の見え方と言えば、今見ていただいている、この画面。
しーたさんは 私のイメージは「オレンジ」にしてくださっています♪ 私が一番好きな色なのですが、例えば、この記事の周りの、背景部分のオレンジや タイトルの文字は、私には小さなドットの集まりに見えます。絵具のようなベタっとした色ではなくて 小さなドット(点)がビッシリと並んで見えるんですよ。 なので、水平・垂直のライン以外の斜めやカーブのラインは 細やかな階段のように見えます。

こういう見え方をされる方、時々おられますが 「見えすぎて目が疲れる」とおっしゃる方が多いです。「木を見て森を見ず」ではなく「木を見て森を見ず、葉脈まで、しっかり観察しちゃうタイプ」なんですよね^^

今回は、色についてのお話をしましたので、次回は、文字(フォント)についても少しお話させてください。お楽しみに^^

過去の記事

プロフィール

くすのきゆり
兵庫県出身。兵庫県在住。
デザイン専門学校在学中に二科展入選。
専門学校卒業後は、イラストレーター、グラフィックデザイナーとして、デザイン事務所、広告代理店制作部に勤務。
本や教材の挿絵、ポスター、雑誌の表紙、イラスト、ロゴマーク作成、パンフレット、チラシなどグラフィックデザイン全般を手掛ける。
結婚、出産で いったん現場を退くものの、現在は、発達障害の啓発活動の傍ら、フリーのイラストレーター兼グラフィックデザイナーとしてとして活動中。
色鉛筆画が得意。
LDの人にも読みやすいグラフィックデザインを心がけています。
プライベートでは 二人の子どもの発達障害の診断までの過程で、私自身もその
傾向が強い事に気づく。
心療内科にて「物忘れ・衝動性・不注意は薬の副作用やうつ病の症状ではなく、
持って生まれた特性でしょう。脳のほんの少しの機能障害です」と言われるもの
の、専門病院での診断は受けていない。
ブログ
inserted by FC2 system